マニュアル作成ソフト利用事例（建設業）

ICTが業務と一体化し、広範囲かつ多数の社内外関係者が利用する環境下においては、学習効果の高い効果的なマニュアルが求められてきました。 たとえば当社には、6,000社の協力会社様がインターネットを通じて利用する電子調達システム（見積・契約・請求システム）があります。] このシステム専用のヘルプデスクを設けていますが、当初考えていた以上にヘルプデスクへの問い合わせが発生しており、かなりの負担になっていたことを今でも覚えています。

社内で緊急対策会議を行い、問題解決手段として「問い合わせ件数を減らす方針」で固まりました。 この場合、解決策としては「追加でデスクに人を割り当てて対応できるリソースを増やすこと」と、「原因となっている問い合わせ件数を減らしてデスクの負担を取り除くこと」が簡単に考えられますが、前者の方法は採用しませんでした。追加で人的リソースを割り当てて解決を図るということは、もととなる原因を無視して一時的に戦力強化を行うことに他なりません。問い合わせがさらに増えたら、人も増やすというのは根本的な解決になっていませんので、長期的に効果が見込める解決法を検討することになりました。

またこの問題とは別に、社内で抱えていたものとして「社員教育」の問題がありました。企業を存続させる手段としてコンプライアンスや情報セキュリティ、BCP（事業継続計画）の問題は避けて通れないものだと思います。特にこれらの意識統一・徹底した対応を行う場合、個人の意識に依存する部分も多いので、定期的に全社員に対して注意喚起・意識高揚を取り計らう必要があります。当社でも定期的に社内研修を行っていましたが、社員も多く、日程調整や個人の理解度の管理などコストがかかることは避けられませんでした。

可能であれば上記二つの問題を一緒に解決できる手段がないかと考えたことが、今回導入のきっかけとなった次第です。

『TEんDo』を導入したことで、一番問題視していたヘルプデスクへの負担軽減が実現できました。動画を使ったレクチャーやデモンストレーションをシステムの各画面に掲載してみたのですが、想定以上の効果があったようでデスクへの問い合わせが激減したのです。動画で直接手順や方法を確認できるようにしたことが良かったようです。おかげさまでヘルプデスクの人員増強を行うことなく、担当者の負担を軽減することに成功しました。

いきなりこれほどまでに効果を実感できるとは思っていませんでしたので、導入して正解でした。

eラーニングシステム『GAKTEん』を導入して良かったこととして、受講者のメリットとして研修先への移動や日程調整が不要といった点があり、研修管理者としてのメリットは、研修室と講師の確保・日程調整・研修室費用・出張費・講師費が不要になる点です。その他には、「多数の受講者に」「いつでもどこでも」「自分のペースで」「判るまで」学習可能で、テスト結果がリアルタイムにフィードバック可能であることがあげられます。導入前には改善の声として社員から何度も指摘が挙がっていただけに、一挙に解決できたことは喜ばしい限りです。総合建設業の特性上、国内外の1,000個以上のテンポラリーな事業拠点に社員が散在しておりますから、集合教育が困難であるためeラーニングシステムのメリットは非常に大きいと感じています。

導入時にはeラーニングシステムはASPパッケージも検討しましたが、『TEんDo』＋『GAKTEん』で工夫すれば必要じゅうぶんな効果が発揮できるだけではなく、コストパフォーマンスも極めて高いのです。また、社内の12,000名の利用者の組織・人事情報とリンクさせてアカウント管理を自動化し、個人認証した全社ポータルからのSingle Sign-Onが実現できましたので、ASP利用のeラーニングに比べて利用運用負荷が低いという点でも非常に評価しています。

実際に各部門が『TEんDo』でeラーニングコンテンツを作成し、『GAKTEん』と組み合わせることで、この半年間で全社員を対象としたeラーニング研修を数コース、低コストで実施できています。今までの集合研修に対して良い形で代替できたと思います。

すでにお願いしている要望はバージョンアップで吸収していただいているものも多く、スピーディな対応に感謝しています。今後は双方向性を活かしてアンケート型のコミュニケーション機能や、動画や音声を活用したコンテンツのさらなる強化を希望いたします。