ビジネスSNSを活用できる企業の業種と市場規模

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ビジネスチャット、SNSを利用した情報拡散、より細かなカスタマーサービスなど、ビジネス分野にSNSが利用されることは当たり前になってきました。これらの利用が目立ってきた2014年度について、ふたつの興味深い市場調査結果が発表されています。

まずは、IT分野の調査を行うIDCジャパンにより報告された「国内SNS技術に関わる関連市場」の2014年度報告と2019年までの予想値を見ていきましょう。

社内SNSの得意分野はERM、CRMはやや苦手?

これによると、国内SNS関連市場の規模は前年比32.0%増で126億9300万円に。また過去の年間平均成長率から予測する、2019年度の市場規模は約407億7100万円に到達する見通しとのことです。

この調査では「コラボレーション」「CRM(カスタマーリレーションシップ管理)」「ERM(エンタープライズリソース管理)」の各市場から、SNS技術に関する数値を抽出して算出されたものですが、中でも「ERM」分野での伸びが顕著となっています。

「ERM」とはリスクマネジメント全般に関わるシステムやプロセスに関する事業で、例えばビジネスチャットを利用することで情報漏えいなどのリスクを管理する分野においては、近年急激な伸びを見せていることがわかります。これまでの電話、メールに頼ったビジネスから、リスクヘッジの部分で一歩先をゆく管理が可能となっていることがわかります。

一方で、顧客満足度などを向上させる「CRM」分野においては、2014年度以降は横ばいから微増といった数値に留まっています。顧客管理の面では企業(担当者)と顧客の1対1の関係性になることが多く、SNS分野のメリットがあまり活かせないことが原因でしょう。

参考:SNS技術を利用した市場、2019年までに400億円超に成長の予測、2014年市場規模は3割増の約127億円 ―IDCジャパン | トラベルボイス

http://www.travelvoice.jp/20150907-50186

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2種類の社内SNSはどちらも堅調な伸びを示す

もうひとつの調査結果、デジタルインファクトが発表した「社内SNSサービスに関する市場調査結果」も見てみましょう。この調査は2014年8月~10月にかけて社内SNSサービス事業者への訪問ヒアリングにて実施したものとのことです。

調査によれば、2014年度の社内SNSサービスの市場規模は26億円、前年比では129%と、2012年の調査結果以来堅調な伸びを示しています。

デジタルインファクトでは社内SNSを「業務促進に利用されるポータル型」、「少人数から利用できるコミュニケーション増進型」のふたつの市場に分けており、それぞれに異なった特徴があると分析しています。「ポータル型」の場合は大手企業を中心に導入され、全社員が利用することを想定した大規模なシステムとなり、社内SNSサービス市場において大きな割合を占めています。

一方の「コミュニケーション増進型」は社内の部署単位やプロジェクトメンバー単位など小規模利用が主で、コミュニケーションの促進や情報共有が主な役割に。導入企業も中堅・中小企業や大手企業内の特定部署、店舗ごとの導入となっているようです。これらの社内SNS機能は基本使用料無料のものも多く、トライアル利用を経て課金へと至るケースが多く報告されています。また有償利用の場合でも比較的低金額となるため、幅広い導入が見込まれています。

これらの利用実態から、2017年度には市場規模44億円に達すると予想しています。やはり堅調な利用増、市場増大が見込まれており、今後もSNSのビジネス利用は増えていく傾向にあると見て間違いないでしょう。

参考:2014年社内SNSサービスの市場規模は26億円、2017年には44億円に到達 | マイナビニュース

http://news.mynavi.jp/news/2014/11/26/118/

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無料版、お試し版から社内SNSを導入してみよう

ふたつの調査結果から、社内SNSは全社員への情報伝達やコミュニケーション増、リスク管理などの分野で高い効果を発揮していることが読み取れます。またシステムによっては無料で気軽に導入できるため、小規模店舗へも社内SNSの利用が広がっていることもわかります。

ふたつの調査とも、今後の利用予測は「伸び続ける」ことを示しています。未だ導入を見送っている企業でも、まずは機能を限定したトライアル版や無料版SNSを利用してみてはいかがでしょうか?

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